麻雀プロの読みと思考【1jann.com対局部門】
それでは、牌譜の見かたを、次の例を使って説明します。
(牌譜例)
一番上には、「大会名」と、「何回戦目か」が書かれます。
そして、その次に「局数」と「ドラ」が書かれます。この局のドラは ですね。
牌譜の左には「各プレーヤーの名前」、右には「持点」と「点数の移動」が書かれます。
(▲はマイナスの意味)
点数の移動を見てみると、
22400点持っていた南家の「井出洋介」が、7700点を振り込んで、14700点になり、
25900点持っていた西家の「忍田幸夫」が、7700点をアガって、33600点になった、
ということが分かります。
ここまでは良いと思いますが、問題は麻雀牌が書かれている内側の部分。
ここの見かたが、イマイチよく分からないのではないでしょうか。
なんとなく、西家が
という手をでアガったことは分かるかも知れませんが、「☆」などの記号は何でしょう?
では、この内側の部分を、拡大して詳しく見ていきましょう。
ここでは、東家を例に見てみます。
「東家」拡大図
上から順に、「配牌」、「ツモ」、「捨牌」、「最終形」と書かれていますね。
「配牌」には、その局の配牌が書かれています。
「ツモ」には、左から順に、1巡目からのツモ牌が書かれています。(親なので1巡目のツモ牌は無し)
「ツモ」にある、「↓」は、ツモった牌をそのままツモ切りして捨てたという意味です。
「捨牌」には、左から順に、1巡目からの捨て牌が書かれています。
「最終形」には、その局の最終的な手牌が書かれています。
つまり、この局の東家の選手は、
という配牌をもらい、1巡目にを捨てたということが分かります。
2巡目には、をツモり、切り。
3巡目には、をツモ切りしたということですね。
そして、4巡目にはをツモって、を捨てて・・・と繰り返し、最終的には、
という手牌になったということが分かります。
ちなみに、「ツモ」と「捨牌」の間にある「●」は、6巡ごとの目印です。(6巡目、12巡目、18巡目に入ります)
また、「捨牌」と「最終形」の間に、「☆」や、「△」という記号が書かれていますね。
これは、手牌の進行などを表しています。
東家以外を見ると、「☆」や、「△」以外にも、「×」や「☆☆」などの記号があることが分かります。
それぞれの記号の意味は、
☆・・・イーシャンテン
△・・・テンパイ
×・・・放銃(振り込み)
☆☆・・・リャンシャンテン戻し
△☆・・・テンパイ取らず
となっています。
この「牌譜」さえあれば、誰がどのような手牌から何を捨て、結果がどうなったかまで全て知ることができるのです。
しかし、この「牌譜」を1枚渡されたとしても、これだけでは何巡目に誰がどのような手牌になっていて、その瞬間どのような捨て牌になっているか、ということまでは分かりにくいですよね。
我々プロも、牌譜を勉強しようというときは、実際に牌を使って並べて、その局を再現するのです。
牌譜に慣れれば、実際に牌を並べないでも、頭で手牌進行を追えるようになります。
しかし、深く牌譜を理解するには、やはり実際に牌を並べるのが最も良い勉強方法なのです。
そこで次は、実際に牌を並べる、牌譜の勉強方法をお教えします。